毛様体とは、目の中にある重要な器官の一つで、水晶体のピント調整や房水の分泌に関わっています。
毛様体は、虹彩のすぐ後ろに位置しており、水晶体の周りを囲むように存在しています。
毛様体は、毛様体筋という筋肉と、毛様突起という細かい構造から成り立っています。


毛様体の主な役割は以下の2つになります。
1. ピント調節機能
毛様体筋が収縮・弛緩することで、水晶体の厚みが変わります。
これによって、近くや遠くを見る際にピントを合わせることができます。
- ・近くを見るとき → 毛様体筋が収縮 → 水晶体が厚くなる。
- ・遠くを見るとき → 毛様体筋が弛緩 → 水晶体が薄くなる。




この働きが年齢とともに低下すると「老眼」になります。
2. 房水の産生
毛様体の一部である毛様突起から房水が作られます。
房水は前房(角膜と虹彩の間)に流れ込み、シュレム管という出口から排出されます。
房水は眼圧を一定に保ち、角膜や水晶体に栄養を届ける重要な役割を担っています。
房水の産生や排出に異常があると「緑内障」になる可能性があります。