「眼内コンタクトレンズ」は角膜を削らずに視力を矯正する方法です。
ICL と IPCL は同じ後房型の有水晶体眼内レンズ(フェイキック IOL)で眼内コンタクトレンズと呼ばれますが、素材や仕様、使用実績などには大きな違いがあります。
(画像イメージ)

ICLとIPCL はどこが違う?
ICL(Implantable Collamer Lens)
- 虹彩と水晶体の間に挿入する後房型の有水晶体眼内レンズ
- 素材:コラマー(Collamer)
- 長年の実績・安全性があり、欧州 CEマーク、米国 FDA のほか日本でも厚労省承認済み(2014 年)
- 世界 80 か国以上、30 年以上で 300 万症例以上の使用実績あり
IPCL(Implantable Phakic Contact Lens)
- 虹彩と水晶体の間に挿入する後房型の有水晶体眼内レンズ
- 素材:ハイブリッド親水性アクリル
- サイズ展開が多い、度数規格が広い
- 欧州 CE マーク承認済み、米国 FDA未承認、日本では厚労省承認済み(2025 年)
- 世界 40 か国以上、10 年で 10 万症例ほどの実績
レンズ素材・仕様の違い
比較項目
ICL
IPCL
メーカー
STAAR Surgical
Care Group
素材
コラマー(Collamer)
ハイブリッド親水性アクリル
柔らかさ
柔らかめ
硬め
フィブロネクチン
◎
きれいに膜状に付着
きれいに膜状に付着
△
多少は付着
多少は付着
含水量
36%
26%
光学部
球面
非球面
光学部径
4.88〜6.10mm
通常 5.8mm(7.5mmまで作成可能)
レンズデザイン
4点支持
6点支持
レンズサイズ
4サイズ
(12.1mm、12.6mm、13.2mm、13.7m)
(12.1mm、12.6mm、13.2mm、13.7m)
13サイズ
(11.0mm〜14.0mm:0.25mm間隔)
(11.0mm〜14.0mm:0.25mm間隔)
適応範囲
比較項目
ICL
IPCL
年齢
18 歳以上、老視年齢の患者には慎重に施術する。
対象
屈折度が安定しているすべての屈折異常(遠視、近視、乱視)とする。
屈折矯正量
6D以上の近視とし、3D以上6D未満の中等度近視および15Dを超える強度近視には慎重に対応する。
レンズとしては(+6D〜-18D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
レンズとしては(+6D〜-18D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
等価球面屈折度で6.0D以上の近視とし、3D以上6D未満の中等度近視および15Dを超える強度近視には慎重に対応する。
レンズとしては(+5D〜-30D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
レンズとしては(+5D〜-30D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
年齢
18 歳以上、老視年齢の患者には慎重に施術する。
対象
屈折度が安定しているすべての屈折異常(遠視、近視、乱視)とする。
屈折矯正量
6D以上の近視とし、3D以上6D未満の中等度近視および15Dを超える強度近視には慎重に対応する。
レンズとしては(+6D〜-18D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
レンズとしては(+6D〜-18D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
年齢
18 歳以上、老視年齢の患者には慎重に施術する。
対象
屈折度が安定しているすべての屈折異常(遠視、近視、乱視)とする。
屈折矯正量
等価球面屈折度で6.0D以上の近視とし、3D以上6D未満の中等度近視および15Dを超える強度近視には慎重に対応する。
レンズとしては(+5D〜-30D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
レンズとしては(+5D〜-30D)の範囲で用意されており十分なインフォームド・コンセントのもとレンズ度数内で実施する場合もある。
使用実績と論文数
比較項目
ICL
IPCL
症例数
300万症例以上(世界80か国以上)
10万症例以上(世界40か国以上)
論文数
全世界で500報以上
全世界で20報程度
国内承認
あり
あり
老視用(遠近両用)
あり(国内未承認)
あり(国内未承認)
メリットとデメリット
メリット
ICL
- 長期実績と安全性の確立
- 世界的に症例数が多く、長期データが豊富
- 日本でも 300 万症例以上の使用実績があり、安心感が高い
- 多数症例の長期データが豊富で術後合併症の割合や治療方法が確立している。
- 生体適合性の高い素材(コラマー)
- コラーゲン含有素材で眼内炎症が起こりにくい
- 角膜内皮細胞への影響が少ないとされる
- 術後 Vault の予想式が確立しているので安心してサイズ選択ができる。
- 光学的研究のもとにホールのサイズが設計されており視機能の良さが実証されている。
- ハロー・グレアが比較的少ない
- コントラスト感度が良好
- 多焦点(老眼対応)レンズは EDOD(焦点深度拡張型)のためハローやグレアが少ない。
- スターサージカルが日本国内に在庫を持っているので納期が短く早く手術が受けられる。
- 日本国内約 400 施設の多くの場所で手術が受けられる。
- 可逆性がある
- 万が一の場合、レンズ摘出が可能
- 将来の白内障手術にも対応しやすい
IPCL
- レンズサイズのカスタマイズ性が高い
- サイズが多く個々の眼に合わせることができる可能性がある(論文報告はない)
- トーリックでは度数と乱視軸が完全オーダーメイド
- サイズが上手く合えば Vault 調整ができる可能性がある(論文報告はない)
- 適応範囲が広い
- 多焦点(老眼対応)レンズの近方加入度数が選べるのである程度進行した老眼でも対応できる可能性がある(正確に加入度数を決める式はない)
- 中心のホールが円錐台でハローやグレアが少ない可能性があると言われている(光学的実験結果がなく科学的根拠は不明)
- ホールがたくさんあり術後白内障や緑内障が少ない可能性があると言われている(実際のデータがなく科学的根拠は不明)
- 遠視のレンズにもホールがあり虹彩切除が不要である(+4.0D まで)
- レンズ挿入時の切開は 2.8㎜と小さく惹起乱視を少なくできる。
- 可逆性がある
- 万が一の場合、レンズ摘出が可能
- 将来の白内障手術にも対応しやすい
デメリット
ICL
- レンズサイズの選択肢が限られる
- 眼の形状によっては対応が難しいケースあり
- 2026 年にサイズが 6 つに増える予定があるが、その際は Vault(レンズと水晶体の距離)再調整が必要になる
- 適応範囲に制限
- 最強度近視や特殊な眼形状では不適応となることがある
- 費用が IPCL よりも高め
IPCL
- 使用実績、論文数が少ない
- ICL に比べて全世界で使用実績が少なく、長期データの報告がない
- 患者説明時に丁寧な補足が必要
- 多数症例の長期データがなく合併症の正確な割合が全く不明である。
- 素材特性への理解が必要
- アクリル系素材のため、医師により評価が分かれる(長期の炎症や白内障の可能性)
- 多焦点レンズは回折型のためハローやグレアが比較的強く暗所で見にくい。
- サイズが大きいと虹彩捕獲が起きて追加手術が必要になることがある。
- サイズは多いがノモグラムが確立しておらずメーカー頼りである。
- レンズの納期が長い、トーリックは完全オーダーメイドなのでさらに時間がかかる
- 施行施設が ICL に比べかなり少なく限定される。PCL
- 執刀医やクリニック選択が重要
- 医師の経験値・レンズ選択ロジックが結果に影響しやすい
- レンズが固いので挿入時に水晶体に触れると白内障がおき、角膜内皮に触れると角膜内皮細胞が大幅に減るリスクがある。
デメリット
- 長期実績と安全性の確立
- 世界的に症例数が多く、長期データが豊富
- 日本でも 300 万症例以上の使用実績があり、安心感が高い
- 多数症例の長期データが豊富で術後合併症の割合や治療方法が確立している。
- 生体適合性の高い素材(コラマー)
- コラーゲン含有素材で眼内炎症が起こりにくい
- 角膜内皮細胞への影響が少ないとされる
- 術後 Vault の予想式が確立しているので安心してサイズ選択ができる。
- 光学的研究のもとにホールのサイズが設計されており視機能の良さが実証されている。
- ハロー・グレアが比較的少ない
- コントラスト感度が良好
- 多焦点(老眼対応)レンズは EDOD(焦点深度拡張型)のためハローやグレアが少ない。
- スターサージカルが日本国内に在庫を持っているので納期が短く早く手術が受けられる。
- 日本国内約 400 施設の多くの場所で手術が受けられる。
- 可逆性がある
- 万が一の場合、レンズ摘出が可能
- 将来の白内障手術にも対応しやすい
- レンズサイズのカスタマイズ性が高い
- サイズが多く個々の眼に合わせることができる可能性がある(論文報告はない)
- トーリックでは度数と乱視軸が完全オーダーメイド
- サイズが上手く合えば Vault 調整ができる可能性がある(論文報告はない)
- 適応範囲が広い
- 多焦点(老眼対応)レンズの近方加入度数が選べるのである程度進行した老眼でも対応できる可能性がある(正確に加入度数を決める式はない)
- 中心のホールが円錐台でハローやグレアが少ない可能性があると言われている(光学的実験結果がなく科学的根拠は不明)
- ホールがたくさんあり術後白内障や緑内障が少ない可能性があると言われている(実際のデータがなく科学的根拠は不明)
- 遠視のレンズにもホールがあり虹彩切除が不要である(+4.0D まで)
- レンズ挿入時の切開は 2.8㎜と小さく惹起乱視を少なくできる。
- 可逆性がある
- 万が一の場合、レンズ摘出が可能
- 将来の白内障手術にも対応しやすい
デメリット
- レンズサイズの選択肢が限られる
- 眼の形状によっては対応が難しいケースあり
- 2026 年にサイズが 6 つに増える予定があるが、その際は Vault(レンズと水晶体の距離)再調整が必要になる
- 適応範囲に制限
- 最強度近視や特殊な眼形状では不適応となることがある
- 費用が IPCL よりも高め
- 使用実績、論文数が少ない
- ICL に比べて全世界で使用実績が少なく、長期データの報告がない
- 患者説明時に丁寧な補足が必要
- 多数症例の長期データがなく合併症の正確な割合が全く不明である。
- 素材特性への理解が必要
- アクリル系素材のため、医師により評価が分かれる(長期の炎症や白内障の可能性)
- 多焦点レンズは回折型のためハローやグレアが比較的強く暗所で見にくい。
- サイズが大きいと虹彩捕獲が起きて追加手術が必要になることがある。
- サイズは多いがノモグラムが確立しておらずメーカー頼りである。
- レンズの納期が長い、トーリックは完全オーダーメイドなのでさらに時間がかかる
- 施行施設が ICL に比べかなり少なく限定される。PCL
- 執刀医やクリニック選択が重要
- 医師の経験値・レンズ選択ロジックが結果に影響しやすい
- レンズが固いので挿入時に水晶体に触れると白内障がおき、角膜内皮に触れると角膜内皮細胞が大幅に減るリスクがある。
どちらが向いているか?
ICLが向いている方
- 全世界の使用実績、日本国内の使用実績を重視したい方
- 多数症例の長期データや信頼性を重視したい方
- 安心感を重視する方向け
IPCLが向いている方
- 新しいレンズに興味がある方
- ICL では度数規格が足りない最強度近視や強度乱視、遠視の方
- 細かなサイズ調整に関心がある方
- 安めの費用で手術を希望する方
- 新商品で適応範囲やカスタマイズ性を重視する方向け








